ぼくは、2000年末に自宅にADSLを開通させ、インターネット接続環境はいわゆるブロードバンドとなった。スペックは、下り1.6Mbps,上り270Kbpsというもので、今となってはブロードバンドというにはおこがましい帯域幅だが、それでも、画期的に暮らしが変わった印象を持った。
そのころ、その先10年くらいを自分で予想した中で、未だに叶っていない事項が1つある。それは、2010年頃にはレンタルビデオショップはなくなっているだろうというものだ。2000年当時のインターネットコンテンツは軽く、ADSL程度の速度でも、ローカルのHDDにあるコンテンツを表示するのと変わらない速度でブラウザ表示することができた。この調子で帯域が広がって行けば10年しないで、ビデオ視聴はきっとオンデマンドだけになるだろうと思ったのだ。PCのデスクトップの小さな矩形の中でうごめいているような動画コンテンツも、大画面での鑑賞に堪えるものになるはずだと信じていた。ちなみにDVDビデオが9.8Mbps、地デジが15Mbps、BDビデオが54Mbpsだ。接続サービスとそのバックボーン、CDNの帯域さえしっかりしていれば、納得できる高画質配信ができるようになるまで、そんなに時間はかからないように思う。